2016年12月28日

相続における預貯金の取扱い

最高裁大法廷が、平成28年12月19日、
亡くなった人の預貯金を
親族がどのように分け合うかについて、
「預貯金は法定相続の割合で機械的に分配されず、
 話し合いなどで取り分を決められる
『遺産分割』の対象となる」
との判断を示しました。

これはこれまでの判断を変更するものです。
一般人の感覚からすれば当然のことなのですが、
最高裁はこれまでこのような考え方には
立ってこなかったのです。

これまでも相続人全員が合意すれば
預貯金も遺産分割の対象として自由に分けられたものの、
合意ができない場合には、
民法の法定相続分に従って分割されてきました。
”金銭債権は、相続の開始と同時に、
法定相続割合で、当然に分割承継される”
と考えられていたのです。

例えば、こんなケースを考えてみてください。

父が預金2000万円を残して死亡。
相続人は長男と次男の2人。
長男は、父親から生前に、生活の助けとして
1000万円の贈与を受けていた。

次男は、
「兄貴は先に1000万円もらってるんだから、
あと500万円で我慢しろよ。
僕が1500万受け取れば平等だろ!」
と言います。
なかなかごもっともな意見。
しかし、長男は、
「預金は法定相続分どおりに受け取れるんだ。
 だから俺は1000万円もらうぞ!」
と言って譲りません。

こんな場合、これまでの最高裁の考え方では、
長男の言い分が通っていたのです。
しかし、今後は、長男の同意がなくても、
預金が遺産分割の対象となりますので、
預金2000万円と生前贈与1000万円の合計3000万円が
遺産の総額となり、1500万円ずつの分割になる、
つまり、次男の言い分が通るようになります。

これまで、金融機関に法定相続分の預金払戻を求めるような
訴訟をが提起されることも多かったのですが、
そのような訴訟も激減することでしょう。


自分が亡くなったあとに家族が争うなどというのは、
絶対に避けたいところ。
また、余計な税金を支払うのも避けたいですね。
どのような対策を行い、
誰にどのような財産を相続させるのが一番良いのか、
遺された家族がもめないためにも、
ぜひ、一度考えてみてください。

遺言の作成や相続税の計算など、
いつでもご協力させて頂きます。
お気軽にご相談ください。


posted by hora at 12:33| Comment(0) | 情報
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